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【2021年 ママゴン9-10月号掲載】

災害から地域を守る!予備自衛官で消防団員の豊橋市役所職員ママ

豊橋市在住 岡田恵実さん 36歳

夫、6歳の長女、父・母の5人暮らし。豊橋市役所防災危機管理課職員であり、予備自衛官、消防団女性分団長、名古屋大学減災連携研究センター受託研究員として活動。 

中学生の時に経験したボランティア活動

 豊橋市で生まれ育ち、幼い頃から防災に興味がありました。父が消防士で、阪神淡路大震災の時に現地で、レスキュー隊員として活動していたのが防災に興味をもったきっかけです。中学生の頃に仲間や先生と一緒に阪神淡路大震災の義援金を神戸まで届けるボランティア活動を行いました。仮設住宅で孤独死が増えていることを知り、たくさんの人に孤独死の現状を知ってもらう目的として、募金を募り現地まで歩いて渡しに行ったのが、人生で初めてのボランティア活動でした。高校生になり視野を広げたいとニュージーランドに留学。大学卒業後は、ウエブデザイナーや豊橋技術科学大学の事務員として働いていました。

震災がきっかけで予備自衛官&消防団員へ

 2011年3月の東日本大震災。テレビに映し出される自衛官を見て興味をもち、調べる中で民間人が予備自衛官になれる予備自衛官補という制度があることを知りました。予備自衛官とは、普段は社会人や学生をしながら、招集があった際は、自衛官として活動する人のことで、駐屯地の警備や災害派遣の任務などに就きます。自衛隊は自己完結力のある組織で、その力が災害時にも大いに発揮されているということを知り、感銘を受けました。予備自衛官補の試験を受け、訓練に参加し、無事合格。現在は予備陸士長として毎年訓練に参加しており、災害時には社会に貢献できるように訓練を重ねています。

 消防団に興味をもったのは、豊橋技術科学大学で防災研究の事務補佐をしている時、新城の孤立可能性地域の研究に同行したことがきっかけです。地域の人たちが自分の身を守りながら協力して助け合う 「自助・共助」 を行っており、その仕組みが豊橋にもあるのかと調べる中で、消防団に女性だけで構成される分団があると知り入団しました。現在は女性分団長として、地域密着の防災活動や、市民の応急手当の指導、防火防災の啓発活動などを行っています。

防災に携わり、大切な人を守りたい

 私にとっての防災は 「大切な人を悲しませないこと」。中学生の時のボランティア活動で、仮設住宅に住む一人暮らしのおばあちゃんの家に宿泊した時に 「ひとりになるとすごく辛い、今まで家族がいたのに寂しい」 と泣きながら話してくれて、被災することはこういうことなんだと感じ、誰かがこんな思いをするのは嫌だと思いました。これをきっかけに、大切な人を守れるようになりたいと強く思うようになったのです。

 そして 「防災に携わる仕事がしたい」 という思いが年々強くなり、出産を経て、子どもたちが笑って過ごせる街づくりに携わるために、5年前から豊橋市役所で仕事がしたいと思うようになりました。何度も試験に挑戦し、今年度やっと採用。しかも防災をメインとしている防災危機管理課に配属されました。合格するまでは、何度も挫けそうになりましたが、家族や友人、職場の先輩などに応援してもらい、挑戦し続けることができました。現在は、市役所、自衛隊、消防団のつなぎ役として、できることはないかと思っています。

何事も楽しく!家族との会話も大事に

 長女は小学一年生。子どもには 「何事も楽しくやってみよう」 と話をしています。私は東三河防災クラブという市民活動団体にも所属しており、こども未来館ここにこで開催される、楽しみながら防災知識を学ぶ 「イザ! カエルキャラバン! inとよはし」 にも携わっています。先日、娘が 「楽しそうだから、私もスタッフで参加したい!」 と言ってくれたのが、とても嬉しかったです。

 私は、家族で話し合うことを大事にしています。1日の締めくくりは、お風呂でその日にあった出来事を話す 「お風呂ミーティング」 。今日どんなことがあってどう思ったのかを娘から聞くのが、私の楽しみです。また、 「こんなことをやってみたいけど、どう思う?」 など、些細なことでも家族に相談をします。自分のやりたいことで迷惑にならないかと心配な時も、背中を押してもらえたり、違った視点でアドバイスをもらえたりします。応援してもらえることが、自分のモチベーションにつながります。

自分が頑張るプロセスを子どもは見ている!

 何かやってみたいと思うことがあれば、声に出してほしいです。声に出すことで応援してくれたり、一緒にやりたいと言ってくれる人が現れます。進めていく中でうまくいかないこともあると思いますが、やりたいことを諦めずに自分を応援してくれる人を信じてください。それがやりたいことの実現につながると私は経験から実感しました。以前友人から 「挑戦することや達成するために努力する姿は、子どものお手本になる」 と言ってもらえて、 “頑張る” ということに自信が持てるようになりました。夢や目標を実現するために頑張る姿を、子どもたちも見てくれています。夢に向かって頑張ることの大切さを、子どもたちにも伝えていきたいと思います。