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【2025年 ママゴン1月号掲載】

ホテルアソシア豊橋にて初の女性部長として

キャリアを歩む管理職ママ

豊橋市在住 野澤 秋子さん 48歳

岐阜県出身。高校1年生の男の子のママ。2007年に株式会社ジェイアール東海ホテルズに入社し、現在は、ホテルアソシア豊橋で営業部長を務める。

興味のあった食の道へ

 小さな頃から料理やお菓子作りに興味をもっていました。高校は地元の進学校へ入学。高校3年の進路を決める時に、友人が大阪の調理師専門学校に行くと聞き「私もその道に行きたい」と思ったのですが、満員で募集も打ち切られていたため大学へ進学。学生時代は飲食店やカフェでアルバイトをしました。その中でどうしても食に関わりたい!と強く思い、4年生の時には就職活動をせずカフェのアルバイトを続けようと考えていました。幸せなことに両親が「自分の好きな道を」と言ってくれて、卒業後は念願の大阪の調理師専門学校へ入学しました。そこで料理のイロハを学び、卒業後は東京のフランス料理店に就職しました。しかし、半年ほどで退職。当時は「なかなかうまくいかない」と、逃げるように仕事を辞めてしまうことが続きました。その後はご縁があり、飲食や生活雑貨などを展開する株式会社サザビーリーグ(AfternoonTeaTEAROOM)に転職。店舗調理やサービスなど多くのことを教えていただき、5〜6年ほど勤務しました。30歳の頃、結婚のため、主人の実家でもある豊橋市へ来ました。

家族一丸で子育て

 幼い頃から「一生仕事を続ける」というのが、自分の中のベースとしてありました。「自分でご飯を食べられる人になりなさい」というのは両親からも言われており、働くことが当たり前になっていました。だからこそ結婚後も仕事をしたいと思い、人と接すること・料理に携わることなど自分の経験が活かせるホテルアソシア豊橋へ入社。当時はウエディングプランナーの仕事をしていました。

 

 その後、2009年に妊娠・出産。ホテル初の育児休暇を取得しました。妊娠中は周りのスタッフに子育て中のパパたちも多くおり「午前中はどうしても体調悪くなるから出勤時間を遅らせていいよ」「大丈夫?」とたくさんのフォローをいただき、周りの環境も良く、妊娠9ヶ月まで働いていました。早く仕事に戻りたい!と、復職するにあたって、子育ての環境を自分で整えようと決めていました。復職には、保育園が必ず必要になるので、出産前から複数の保育園を探し出産後にすぐ連絡して手続きを進めたりと、仕事に戻れるための準備は早めに整えていました。夫も私の思いに共感してくれて、出産後7ヶ月で復職しました。平日は子どもとお昼寝布団をかかえてを保育園に送り届けてからプランナーとしてお客様の応対、そして、延長保育のお迎えと日々慌ただしく過ぎていました。休日は子どもとの時間を確保するために、子どもが行きたいと思う場所にも、自分の行きたい場所にも連れて行き一緒になって遊びました。保育園時代のパパ友ママ友とは10年以上たった今も度々集まる同志です。

 

 子育て真っ最中に思ったことは「仕事も育児も、自分だけでは絶対に両立できない」ということ。何かあったらすぐに「助けて」と声をあげることにしようと思っていました。周りの協力がないと育児も仕事も両立できませんし、全て完璧にしようと思うと心が辛くなります。夫と義理の母、弟にもいっぱい助けてもらい、家族一丸となって子育ても仕事も行っていました。

初の女性部長に

 プランナーとして数年働いた後、当時の上司が子育て中でも働きやすいように、土日休みの総務への異動を配慮してくださり、その後本社の人事へ異動となりました。さまざまな経験をして、名古屋マリオットアソシアホテルの婚礼支配人を3年ほど務め、9年の名古屋勤務後、2023年7月からホテルアソシア豊橋で営業部長として日々尽力しています。営業部長という仕事は、ホテルの営業に関わる宿泊部門やレストラン部門、宴会部門の全ての責任者です。時々、女性の管理職ということもあり「女性ならではの考えを…」と言われるのですが、私は女性も男性もそれぞれ個性があり、一括りには出来ないと感じています。いつも大事にしているのは、それぞれの人がそれぞれの人らしく、生き生きと働ける環境をつくること。これからもワークライフバランスを大切に、男女や国籍、年齢も関係なく、スタッフが働きやすくなるように制度を整えていきたいです。地域の駅にあるホテルとして、地域の皆様に「アソシア」という名前で親しんでいただけるというのはすごく嬉しいです。

これからつくる未来が過去に意味を与える

 紆余曲折の人生を振り返るとき、無駄なことはひとつも無いなと思うことにしています。私は、大学から料理の専門学校へ行き料理を学び、念願の料理の道へ!と思ったのに、すぐに辞めてしまうことが何度かありました。しかし今考えると、料理を経験していたからこそホテルの調理スタッフと共通の話題ができたりと、1つ1つの経験が重なり合うことで、次へ次へと繋がっていくものだと実感しています。振り返ってみて「あれは失敗ではなかった」と言い切れる未来をつくるというのが大事だと思っています。

自分が楽しむこと

 最後に。子育てしている私・仕事をしている私、どちらも自分が「楽しむこと」が一番だと思います。自分が苦しくなると、いろんなこともうまくいかなくなりますが、自分自身が楽しく元気に過ごすことで全てにおいて、よい影響になると感じています。わがままでもいいから、自分中心で良し!その中でも助けてくれる人に感謝を忘れないことを大事にしています。これからも自分の人生だからこそ、自分のありたい姿を、「楽しく」「幸せ」に過ごしたいです。

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