top of page
sgmm19.jpg

【2024年 ママゴン2-3月号掲載】

カナダ人のパートナーとプリスクールを運営する

非認知能力のライフコーチ

田原市在住 フレイジャー 翔子さん 42歳

豊川市出身。10歳・8歳・6歳の3児のママ。カナダ人のご主人とスケボーパークを併設したプリスクール 「REAL TAHARA (リアルタハラ)」 の運営や、非認知能力を伝えるライフコーチとして活動中。

スケートボードのご縁と娘のための決意

 豊川市出身。30歳の頃「スケートボードをやってみたい」と思い、スケートボードが趣味のカナダ出身のピーター・フレイジャー(のちに主人)と出会いました。ご縁があり結婚。その頃、主人は豊橋市の小学校で英語を教えるALTの教師として仕事をし、子どもたちに英語を教えていました。

 

 長女を出産後、私も働きたいと思いさまざまな保育園を探しました。しかし、私も主人も自分たちが納得のいく保育園がなくどうしよう…と悩んでいたときに、知り合いで現場所(REALTAHARA)の前オーナーが引っ越しをすることを聞きました。主人はスケートボードと共にサーフィンも好きで、海が近い田原市で暮らすことができたらいいよねと話をしていました。とても良い場所だったので、「娘のためにここで【自分たちらしいプリスクール】をやってみよう」と夫婦で決意。当時娘は5ヶ月だったので、娘をおんぶしながらプリスクールの準備を始めました。

夫婦の理想を実現するプリスクールを開園

 夫婦で始めたプリスクール「REAL TAHARA(リアルタハラ)」。スタートしたものの、保育士が必要となり、私が保育士の免許を取得。子どもを寝かしつけてから、毎晩保育士の資格取得のために日々勉強して、やっとの思いで資格を取得しました。現在は、愛知県に登録のある認可外保育施設になっています。

 

 ここは2歳〜6歳の子どもまでが通っており、現在18名が入所しています。コンセプトは「自分で自分のことをやる、やれることはなんでもやる」です。プリスクールなので日常会話は英語のみ。入所した子どもたちは英単語から少しずつ理解していきながら、聴いて覚えていきます。スケートボードやBMXなども活動のひとつとして行なっており、みんな毎日イキイキと楽しく、子どもたち同士で互いに助け合いながら生活を送っています。子どもは立派な社会を持っていて、助けたり、助けられたり。上の子が下の子を教えたり。ここでは社会を生き抜く力を子どもたち自身で身につけることができています。

大切にしているのは言葉にすること

 3人の子どもには主体的に生きてほしいと思っています。主体的に生きるとは、自分の意思で伸びやかに行動すること。なので、子どもたちには「自分の思いを言葉に出して伝えることって大事だよ」と言い続けています。自分がやりたいこと、今何を思っているかを言葉にすることで、自分の感情がわかったり、相手に思いを伝えることができたりします。大人が先にゴールを伝えるのではなく、子どもが自ら考え言葉にし、行動すること。そうすることで主体的に生きることができるのではと思っています。そして、毎晩子どもたちに「今日あった3つの幸せのこと」を、それぞれ話をしてもらいます。幸せなことを振り返ることはとても大事です。私も子どもたちも幸せなことを話し、聞くことで、ハッピーな気持ちになります。  カナダではパパの育児は積極的というより当たり前。その環境で育ってきたので、主人も当たり前のように子どもたちのサポートをしてくれます。10歳になる長女はスケートボードの世界選手権に世界最年少(当時9歳)で出場しました。これからも夫婦で子どもたちの夢を応援&サポートしたいと思います。

人生を豊かに生き抜く非認知能力とは

 昨年から「非認知能力」のライフコーチをスタートしました。そもそも非認知能力とは、テストの点数や偏差値などの数値で表すことができない人間的な力のこと。好奇心やコミュニケーション能力、協調性などを指します。その言葉に出会ったときに「私が子どもたちに伝えたかったことはこれだ!」と思いました。

 

 非認知能力を英語にすると「ソーシャル・エモーショナル・ラーニング(SEL)」。目標を達成するための能力を自ら持っていると認識すること「自己効力感」。自分の感情を抑えて目標に向かって行動する「自制心」。対人とうまくコミュニケーションをとり協力して問題解決ができる「協調性」。さまざまな背景や文化を持つ他人の考えを理解し共感する「他者への気付き」など、その人が持っている能力をバランスよく引き出すプログラムを行なっています。

 

 実は、海外では当たり前に取り入れられていて、アメリカでは1960年代頃から学校内の環境向上に重きを置いた教育プログラムとして実施され、海外で先生や講師になる場合は必ず勉強するひとつになっています。ここ東三河でもこのプログラムを広めていきたいと活動を行なっています。

自分軸でママも人生を楽しむ

 カナダ人のママ達は、朝イチでしっかりと化粧している人やハイヒールやスカートはめずらしく、お弁当もシンプル!日本のママは朝からばっちりメイクをして、身なりもしっかりして、お弁当もきちんと作っていて。もちろん素晴らしいことですが、子育てをしながら家事をしたり自分のことをするのはとても大変です。少しだけでもいいので「自分のため」の時間を作ってみてもいいかなと思います。ママがイキイキ楽しいと、子どもも嬉しいし楽しいです。ママになっても光り輝き、夢に向かって一歩進んでみる。「ママはこうあるべき」という概念を少し外し、自分軸で生きてみてはいかがでしょうか。

bottom of page